专利摘要:
本発明は、少なくともダブルラインで形成されている内燃機関(10)の排気ガスシステム(24)の中に、回転装置として、内燃機関(10)の吸気システム(16)に配置されているコンプレッサホイール(18)と該コンプレッサホイール(18)に共回転するよう連結されているタービンホイール(22)を含むエグゾーストターボチャージャ(12)を備え、該エグゾーストターボチャージャ(12)のハウジングの排気ガスガイドセクション(26)が、少なくとも、排気ガスシステム(24)の第1の排気ガスライン(24a)に連結される第1のスパイラルダクト(30a)と、排気ガスシステム(24)の第2の排気ガスライン(24b)に連結される第2のスパイラルダクト(30b)とを有し、これらのスパイラルダクトには互いに無関係に排気ガスが流れる、車両用内燃機関(10)に関する。この排気ガスガイドセクション(26)には、タービンホイール(22)の上流及びそれぞれのスパイラルダクト(30a、30b)の下流に、2つのバッフルエレメント(42a、42b)が配置され、第1及び第2のバッフルエレメント(42a、42b)が、第1の非対称勾配(A1)に従って構成可能であり、この非対称勾配は、第1の臨界流量パラメータ(Θ42a)及び第2の臨界流量パラメータ(Θ42b)の商として特定でき、0.4〜0.8の数値をとる。
公开号:JP2011506817A
申请号:JP2010537265
申请日:2008-10-29
公开日:2011-03-03
发明作者:ヴォルフガンク・スラデック;ヴォルフラム・シュミット;ジークフリート・ズムザー;シュテファン・クレッチュマー
申请人:ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトDaimler AG;
IPC主号:F02B39-00
专利说明:

[0001] 本発明は、請求項1の前提部分に示されている種類の車両用内燃機関に関する。さらに、本発明は、エグゾーストターボチャージャを備える内燃機関の制御方法に関する。]
背景技術

[0002] 例えばNOx及びすすなどの排出制限値がさらに厳しくなっていることから、エグゾーストターボチャージャを備える内燃機関への要求も高まっている。それによって、例えば、内燃機関の平均負荷又は高負荷領域のチャージ圧提供に関する要求が高まっているため、エグゾーストターボチャージャを形状的に縮小しなければならない。別の表現を使うと、要求されているエグゾーストターボチャージャの高タービン性能は、それぞれの内燃機関との相互作用における、エグゾーストターボチャージャの保持性能の向上又は消費性能の軽減によって実現される。エグゾーストターボチャージャの性能に悪影響を及ぼすもう1つの要因は、エグゾースト・システムの中でエグゾーストターボチャージャのタービンホイールの下流に配置されている排気ガス後処理システム、例えばトラップオキシダイザ、触媒又はSCR装置から生じる。これらの排気ガス後処理システムは、エグゾーストターボチャージャ出口の圧力上昇を引き起こす。このことにより、エグゾーストターボチャージャの出力を決定するタービン圧力勾配の低下が生じ、この場合、タービンホイール前又は排気ガスガイドセクション入口前の圧力指数及びタービンホイール後又は排気ガスガイドセクション出口の圧力指数として、タービン圧力勾配が検出可能である。このことからも、エグゾーストターボチャージャのコンプレッサ側の出力要求を満たすためには、タービンのサイズをより小さい値に設計しなければならない。しかし、これによって、排気ガスガイドセクションが互いに無関係に排気ガスを通すことのできる2つのスパイラルダクトを有するエグゾーストターボチャージャの場合、特定の作動ポイントでは、コンプレッサ側で要求されるチャージ圧を達成できるような十分な排気ガス量がなくなってしまう。スパイラルダクトの形状寸法が縮小されることにより、壁面摩擦によって比較的高い流動損失が生じ、このことがさらに効率を低下させる。同様のことは、排気ガスガイドセクションの中に、タービンホイールの上流とスパイラルダクトの下流とにバッフルエレメントを有するエグゾーストターボチャージャにも当てはまる。このような種類のバッフルエレメントは、この場合、エグゾーストターボチャージャのタービンホイール前の圧力上昇を可能にするため、第1のスパイラルダクト内の排気ガスの流量が小さい場合でも、エグゾーストターボチャージャの効率を向上させることができる。]
[0003] 従って、2つのスパイラルダクトと、対応するバッフルエレメントとを備えた排気ガスガイドセクションを有するエグゾーストターボチャージャが、製造面では比較的低コストであるにもかかわらず、他方では、内燃機関の効率改善及び燃費の改善を可能にするために、コストのかかる措置が必要となる。このエグゾーストターボチャージャの排気ガスフィードバック能力に関するもう1つの問題は、特に内燃機関の低回転数又は平均回転数領域において必要な燃焼室内の空気と関連して生じる。しかし、内燃機関の定格点、チャージサイクル側及び燃料消費側によって決定される通常の設計基本条件では、ダブルラインで形成されている排気ガスガイドセクションの場合も、制限された作動範囲でしか最適に作動させることができない。]
発明が解決しようとする課題

[0004] 従って、本発明の課題は、エグゾーストターボチャージャの広い作動範囲において効率の改善を可能にする、エグゾーストターボチャージャを備える内燃機関、およびそのような種類の内燃機関の制御方法を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0005] この課題は、本発明に基づき、請求項1の特徴を備える内燃機関並びにそのような種類の内燃機関の、請求項13に基づく制御方法によって解決される。本発明の適切かつ重要な発展形態を備える有利な実施形態は、それぞれの従属請求項に示されている。この場合、内燃機関の有利な実施形態は、製造方法の有利な実施形態として見なすことができ、またその逆も可能である。]
[0006] エグゾーストターボチャージャの広い作動範囲における効率の改善を可能にするために、本発明に基づき、第1及び第2のバッフルエレメントが第1の非対称勾配に従って構成可能であり、この非対称勾配が、第1の臨界流量パラメータ及び第2の臨界流量パラメータの商として特定でき、0.4〜0.8の数値を有することが提案されている。このことによって、コンプレッサホイールは、エンジン回転数の低い領域でも高い領域でも、規定の空燃比に必要な空気量を提供することができる。別の表現を使うと、第1の非対称勾配が0.4〜0.8になるように、バッフルエレメントが構成又は調整される。非対称勾配Aは、第1及び第2のバッフルエレメントそれぞれの臨界流量パラメータΘL1、ΘL2によって、一般的公式
A=ΘL1/ΘL2
に基づいて特定することができる。臨界流量パラメータΘは、エグゾーストターボチャージャ及び内燃機関のそれぞれのシステムに対して一定の値を示し、関数
Θ=mT、NP*(T3、NP)1/2/P3、NP
を使ってパラメータ側で検出可能である。この場合、
mT、NPは、内燃機関の定格出力ポイントにおいて、タービンホイールを通過しながら排気ガスガイドセクションを流れる排気ガス量(単位kg/s)を示し、
T3、NPは、内燃機関の定格出力ポイントにおける、タービンホイール前の排気ガスの全温度(単位K)を示し、
P3、NPは、内燃機関の定格出力ポイントでのタービンホイール前の全圧(単位bar)を示す。]
[0007] 別の実施形態において、エグゾーストターボチャージャのもう1つの効率改善は、第1及び第2のバッフルエレメントが第2の非対称勾配に従って構成可能であり、この非対称勾配が、第1の臨界流量パラメータ及び第3の臨界流量パラメータの商として特定可能であり、0.25〜0.5の数値を有することにより行われる。このような第2の非対称勾配は、特に上方の高いエンジン回転数領域において、両方のスパイラルダクト間における流面調整又は表面積拡大を有利に行う。]
[0008] 本発明のもう1つの有利な実施形態においては、第1のバッフルエレメント及び/又は第2のバッフルエレメントが、流面調整のため、特に並進運動及び/又は回転運動できるように排気ガスガイドセクションに配置されている。第1及び/又は第2のバッフルエレメントが運動可能であることを用いて、第1又は第2のスパイラルダクトの効果的な流れ断面並びに第1又は第2の非対称勾配を、とりわけ簡単かつ可変的に適合させることが可能となる。この場合、第1又は第2のバッフルエレメントは、内燃機関のエンジン制動段階の間、それぞれのスパイラルダクトの中に移動することができるため、エグゾーストターボチャージャは、いわゆる「ターボブレーキ」として機能することができる。しかし、選択又は追加として、第1及び/又は第2のバッフルエレメントを、内燃機関の点火段階の間、スパイラルダクトの中に又は外から移動させることも可能であり、これによってエグゾーストターボチャージャの出力を、内燃機関の優勢な作動パラメータに最適に適合させることが可能となり、第1又は第2の非対称勾配を簡単に調整することができるようになる。]
[0009] 第1バッフルエレメント及び/又は第2バッフルエレメントが、内燃機関のエンジン制御装置に連結され、制御信号に応じて作動できる、又は作動信号に対応することによって、さらなる有利点が生じる。この方法によって、第1及び/又は第2のバッフルエレメントの運動を、内燃機関のそれぞれの作動状態に応じて最適に実施することができる。]
[0010] 本発明のもう1つの有利な実施形態では、第1の排気ガスラインと第2の排気ガスラインとの間で排気ガスの吹き出しを切り換える吹き出し装置が取り付けられている。別の言葉を使うと、この吹き出し装置を用いて、エグゾーストターボチャージャの排気ガスガイドセクションがブリッジ可能であるだけでなく、代替又は追加として、第1と第2の排気ガスラインとの間で排気ガスの吹き出しを切り換えることができる。このことによって、エグゾーストターボチャージャの排気ガスガイドセクションを通る排気ガス流量を微調整することが可能となる。さらに、この方法により、第1のスパイラルダクトと第2のスパイラルダクトとの間で、第1又は第2の非対称勾配を形成又は調整することもできる。吹き出し装置は、例えば、ロータリバルブとして構造的に単純に形成することができるため、コストが削減できる。]
[0011] この場合、さらに、吹き出し装置が、制御信号を受信するために内燃機関のエンジン制御装置に連結され、制御信号に応じて切り換えられる場合は有利である。このことによって、排気ガスの流れをさらに最適化し、それによってエグゾーストターボチャージャの効率を最適化することができる。なぜならば、吹き出し装置の吹き出し又は吹き出し切換え機能を、内燃機関の様々な作動パラメータに応じて適切に制御することができるからである。]
[0012] 内燃機関の排気ガス値は、排気ガスシステムの中に、排気ガス後処理システム、特にトラップオキシダイザ及び/又は触媒及び/又はSCR装置が、とりわけ吹き出し装置の下流に配置されることによってさらに改善される。このような排気ガス後処理システムによってタービンホイールの背圧が万一上昇した場合でも、変動する第1又は第2の非対称勾配を用いて補整することができる。]
[0013] 内燃機関の排気ガスは、排気ガスフィードバックシステムを吹き出し装置の上流に配置することによってさらに改善することができ、また、この排気ガスフィードバックシステムを用いて、排気ガスシステムから内燃機関の吸気システムに排気ガスを送ることができる。排気ガスフィードバックシステムは、この場合、内部の排気ガスフィードバックシステムとしても、外部の排気ガスフィードバックシステムとしても形成することができ、特に、内燃機関において燃料が燃焼する際の窒素酸化物(NOx)を軽減することができる。従って、本発明に基づく内燃機関の変動性が向上することから、それぞれ必要な空燃比に対する排気ガスフィードバック率を、広い作動範囲で最適に調整することができる。]
[0014] この場合、排気ガスフィードバックシステムは、第1の排気ガスライン及び/又は第2の排気ガスラインに連結することができるため、内燃機関を様々な構造的基本条件及び実状に応じて形成することができるようになる。この場合、同様に、排気ガスフィードバックシステムをエンジン制御装置に連結し、制御信号に応じて制御できるようにすることも可能である。]
[0015] 内燃機関の効率は、吸気システムにおいて、エグゾーストターボチャージャのコンプレッサホイールの下流にインタークーラを配置することによって、さらに改善することができる。]
[0016] エグゾーストターボチャージャの変動性は、第1のスパイラルダクトと第2のスパイラルダクトとが非対象的に形成されることによって向上する。このことにより、排気ガスフィードバックシステムと組み合わせて、広い作動範囲でエグゾーストターボチャージャ又は内燃機関の効率をさらに向上させることもできる。]
[0017] 作動範囲は、第2のスパイラルダクトが内燃機関の定格点に合わせて設計されていることから、タービンホイールの全負荷(例えば内燃機関の上部の回転数領域で)が可能になり、さらに改善される。]
[0018] 本発明のもう1つの視点は、以下を備える車両用内燃機関、特にガソリンエンジン及び/又はディーゼルエンジンの制御方法に関する。
−エグゾーストターボチャージャ(このエグゾーストターボチャージャは、少なくともダブルラインで形成されている内燃機関の排気ガスシステムの中に、回転装置として内燃機関の吸気システムに配置されているコンプレッサホイール、及びコンプレッサホイールにトルク耐性に、すなわち共回転するように連結されているタービンホイールを含み、その際、エグゾーストターボチャージャのハウジングの排気ガスガイドセクションは、少なくとも、排気ガスシステムの第1の排気ガスラインに連結されている第1のスパイラルダクト、及び排気ガスシステムの第2の排気ガスラインに連結されている第2のスパイラルダクトを有しており、これらのスパイラルダクトには、互いに無関係に排気ガスが流れる。)
− 排気ガスガイドセクションの上流に配置されている吹き出し装置(これによって、排気ガスガイドセクションをブリッジすることができる)
− 第1のバッフルエレメント(これは、排気ガスガイドセクションにおいて、タービンホイールの上流及び第1のスパイラルダクトの下流に配置されている。)
− 第2のバッフルエレメント(これは、排気ガスガイドセクションにおいて、タービンホイールの上流及び第2のスパイラルダクトの下流に配置されている。)
この場合、第1及び第2のバッフルエレメントは、第1の非対称勾配に従って構成され、その際、第1の非対称勾配は、第1の臨界流量パラメータ及び第2の臨界流量パラメータの商として特定され、0.4〜0.8の値をとる。このことにより、エグゾーストターボチャージャの広い作動範囲での効率改善が可能となる。なぜなら、本発明によるバッフルエレメントが構成又は調整可能であることにより、第2のスパイラルダクトからタービンホイールへ流れる排気ガス流の状態調節が可能となるからである。さらに、スパイラルダクトの効果的な流れ断面が、とりわけ可変的に適合可能であることから、エグゾーストターボチャージャの出力を、内燃機関の優勢な作動パラメータに最適に適合させることが可能となる。それぞれに最適な非対称勾配は、例えば排気ガスフィードバック率及び内燃機関の排気量に応じて、当業者により決定することができる。]
[0019] この場合、第1及び第2のバッフルエレメントは、第2の非対称勾配に従って構成され、第2の非対称勾配は、第1の臨界流量パラメータ及び第2の臨界流量パラメータの商として特定され、0.25〜0.5の値をとる。このような第2の非対称勾配は、特に上方のエンジン回転数領域において、両方のスパイラルダクト間における流面調整又は表面積拡大を有利に行う。]
[0020] 本発明のもう1つの有利な実施形態においては、第2のバッフルエレメントが、内燃機関の下方の回転数領域及び/又は中間部の回転数領域で、内燃機関の部分負荷及び/又は全負荷の要求時及び/又はエンジン制動段階において、第2のスパイラルダクトの流面を少なくとも広範囲に塞ぐ位置に動かされるようになっている。この場合、第2のバッフルエレメントが、内燃機関の下方の回転数領域及び/又は中間部の回転数領域で、内燃機関の部分負荷及び/又は全負荷の要求時及び/又はエンジン制動段階において、第2のスパイラルダクトの流面を塞ぐ位置に少なくとも広範囲に動かされることは、有利な燃焼のために空燃比がエア側から大きく影響を受けるという利点をもたらす。このことによって生じる保持圧力は、タービンホイールの流入速度を上げる他に、排気ガス流の渦の増加によるエグゾーストターボチャージャの出力上昇に利用できるため、コンプレッサホイールは増加したエア量を提供することができる。逆に、第2のバッフルエレメントが、内燃機関のエンジン制動段階の間に第2のスパイラルダクトの流面を少なくとも広範囲に塞ぐ位置に、少なくとも広範囲に動かされることによって、背圧が上昇するという理由から、内燃機関の制動性能をかなり向上させることができる。]
[0021] その他の利点は、第2のバッフルエレメントが、上方の回転数領域で、第2のスパイラルダクトの流面を少なくとも広範囲に開放する位置に動かされることによって生じる。この位置では、これによって減少する排気ガス流の流入渦が、実質的に排気ガスガイドセクション又は第2のスパイラルダクトの形状によって決定され、その形状は、有利な場合、内燃機関の定格点に合わせて設計される。]
[0022] 内燃機関の作動状態に応じ、吹き出し装置を用いて第1の排気ガスライン及び/又は第2の排気ガスラインの少なくとも一部の排気ガスを吹き出す、及び/又は吹き出しを切り換えることによって、さらなる利点が生じる。この方法により、エンジン制動段階でも、点火段階でも、内燃機関又はエグゾーストターボチャージャの過負荷を排除することができる。さらに、第1又は第2の非対称勾配の微調整が可能となる。]
実施例

[0023] 以下に説明される実施例及び図に基づいて、本発明のさらなる利点、特徴及び詳細を示す。図の中では、同一エレメント又は機能を同じくするエレメントには同一の番号が付されている。]
図面の簡単な説明

[0024] 実施例に基づく、エグゾーストターボチャージャを備える内燃機関の原理図。
図1に示されたエグゾーストターボチャージャの排気ガスガイドセクションの部分断面図(この場合、第2のバッフルエレメントは、第2のスパイラルダクトの流面を少なくとも広範囲に塞ぐ位置に動かされている)。
図2に示された排気ガスガイドセクションの部分断面図(この場合第2のバッフルエレメントは、第2のスパイラルダクトの流面を少なくとも広範囲に開放する位置に動かされている)。
排気ガスガイドセクションの様々な圧力状態に応じた、エグゾーストターボチャージャの様々な流量パラメータのグラフ。
図1に示された内燃機関のためのエンジン特性曲線の原理図。] 図1 図2
[0025] 図1は、特に6気筒11a−11fのディーゼルエンジン又はガソリンエンジンとして実施されている内燃機関10の原理図を示している。この内燃機関10は、エグゾーストターボチャージャ12を有し、このエグゾーストターボチャージャは、回転装置14として、内燃機関10の吸気システム16に配置されているコンプレッサホイール18と、支持シャフト20によってトルク耐性、すなわち共回転するようにコンプレッサホイール18に連結されているタービンホイール22とを、少なくともダブルラインで形成されている、内燃機関10の排気ガスシステム24の中に有している。エグゾーストターボチャージャ12のハウジング28(図2、図3を参照)の排気ガスガイドセクション26は、少なくとも、排気ガスシステム24の第1の排気ガスライン24aに連結されている第1のスパイラルダクト30aと、排気ガスシステム24の第2の排気ガスライン24bに連結されている第2のスパイラルダクト30bとを有し、これらのスパイラルダクトは、互いに無関係に排気ガスが流されている。第1の排気ガスライン24aは、この場合、第1の排気ガスマニホールド13aに連結され、第2の排気ガスライン24bは、第2の排気ガスマニホールド13bに接続されている。排気ガスガイドセクション26の上流には、吹き出し装置32が配置されており、これは第1及び第2の排気ガスライン24a、24bに連結され、タービンホイール22の下流と排気ガス後処理システム34の上流で再び排気ガスシステム24に合流する。この実施例では、吹き出し装置32が、排気ガスガイドセクション26をブリッジし、第1の排気ガスライン24aと第2の排気ガスライン24bとの間で排気ガスの吹き出しを切り換えるロータリバルブとして形成及び設計されている。そのために、この吹き出し装置32は、矢印Ibに従って動くことができる。以下に、詳細な作動形態を説明する。吸気システム16には、システム側にエアフィルタ36と、コンプレッサホイール18の下流に配置されているインタークーラ38とが含まれている。インタークーラの下流で、排気ガスフィードバックシステム40が合流し、排気ガスは、この排気ガスフィードバックシステムによって、第1の排気ガスライン24aから吸気システム16に送られる。排気ガスフィードバックシステム40には、システム側に、制御可能な排気ガスフィードバックバルブ40aと排気ガスクーラ40bとが含まれており、この排気ガスクーラによって排気ガス温度が約100℃にまで冷却される。これに対して、第2の排気ガスライン24bは、排気ガスフィードバックシステム40に連結されていない。] 図1 図2 図3
[0026] エグゾーストターボチャージャ12の排気ガスガイドセクション26には、タービンホイール22の上流及び第1のスパイラルダクト30aの下流に、第1のバッフルエレメント42aが配置されている。さらに、タービンホイール22の上流及び第2のスパイラルダクト30bの下流には、第2のバッフルエレメント42bが配置されている。両方のバッフルエレメント42a、42bは、例えば、案内羽根を備えるバッフルリングとして形成することができる。第1及び第2のバッフルエレメント42a、42bは、この場合、第1の非対称勾配A1に従って構成することができ、この第1の非対称勾配は、両方のバッフルエレメント42a、42bの第1の臨界流量パラメータΘ42aと第2の臨界流量パラメータΘ42bの商として、公式
A1=Θ42a/Θ42b
に基づいて決定され、0.4〜0.8の数値を有する。このために、第1のバッフルエレメント42aは動かないように、できる限り漏れの少ない状態で、第1のスパイラルダクト30aの断面に対向して配置されており、これに反して、第2のバッフルエレメント42bは、流面48(図2を参照)を調整し、それによって第1の非対称勾配A1を矢印Iaに沿って調整するため、並進運動ができるように排気ガスガイドセクション26内に配置されている。代替又は追加として、第1のバッフルエレメント42aも同様に動くように配置することができる。第2のバッフルエレメント42bは、内燃機関10のエンジン制御装置44に連結されており、制御信号Sに応じて作動可能である。エンジン制御装置44は、例えば内燃機関10の燃料供給など、その他の多数の機能以外にも、排気ガスフィードバックバルブ40a及び吹き出し装置32を調整、制御する。第1のバッフルエレメンt42aは保持圧力p31を生じさせ、この保持圧力によって、第1の排気ガスライン24aと排気ガスフィードバックシステム40とを介して、排気ガスを低チャージ圧p2Sで吸気システム16に送ることができる。] 図2
[0027] 図2は、図1に示されたエグゾーストターボチャージャ12の排気ガスガイドセクション26の部分断面図を示し、この場合、第2のバッフルエレメント42bは、第2のスパイラルダクト30bの流面48を少なくとも広範囲に塞ぐ位置に動かされている。その際、第2バッフルエレメント42bの正面は、正面の漏れを防止するために、図示されていないアクチュエータによってカバーディスク46に固く押し付けられている。図示されている第2のバッフルエレメント42bの位置は、この場合、好ましくは点火段階の間、内燃機関10の下方の低い回転数領域又は中間部の回転数領域で、内燃機関10の部分負荷及び/又は全負荷の要求時及び/又はエンジン制動段階において選択される。この点火段階は、ここでは、高い排気ガスフィードバック率と十分なエア値とによって特徴づけられ、これによって、例えばディーゼルエンジンとして形成されている内燃機関10の場合、微粒子を限界値の下方の極めて少ない数値に調整し、内燃機関10が燃費のよい作動状態にあることを確実にするため、燃料噴射ポイントを(必要に応じ、排気ガスフィードバック値の増加に応じて)、早い時点にずらすことが可能となる。流面48を少なくとも広範囲に塞ぐことによって生じる保持圧力P32(図1を参照)は、関連する排出ガス流の渦の増加によって、エグゾーストターボチャージャ12の出力増加に用いることができ、このことによって、コンプレッサホイール18は、エア供給を増加できるようになる。この場合、第2のバッフルエレメント42bを押し入れることにより、第1の非対称勾配A1が生じる。] 図1 図2
[0028] 図3は、図2に示された排気ガスガイドセクション26の部分断面図を示し、この場合、第2のバッフルエレメント42bは、矢印Iaに従って、第2のスパイラルダクト30bの流面48を解放する位置に動かされる。この位置は、特に、内燃機関10の上方の高い回転数領域において有利である。減少した排気ガス流の流入渦は、面積の増大により、第2のスパイラルダクト30bの形状によってだけで決定され、この形状は、通常、内燃機関10の定格点に合わせて設計されている。] 図2 図3
[0029] 非対称勾配Aは、その値がより小さな第2の非対称勾配A2にまで下げられ、第1のバッフルエレメント42aの臨界流量パラメータΘ42aと第2のスパイラルダクト30bの臨界流量パラメータΘ30bによって、公式
A2=Θ42a/Θ30b
に従って決定される。この場合、第2のバッフルエレメント42bは、基本的にそれぞれ任意の中間位置をとり得ることを強調しなければならない。両方の非対称勾配A1及びA2の微調整には、吹き出し装置32を使用することができ、この装置は、両方の排気ガスライン24a、24bのそれぞれから排気ガスを吹き出すことができる。結果として生じる第1又は第2の非対称勾配A1+AB又はA2+ABは、それぞれ調整された吹き出し断面AB24a、AB24bに従って以下のようになる。
A1+AB=Θ42a+AB24a/Θ42b+24b
A2+AB=Θ42a+AB24a/Θ30b+AB24b]
[0030] この場合、吹き出し断面AB24aとAB24bとは、同一に又は異なるように調整することができる。それぞれの非対称勾配A1又はA1+AB又はA2又はA2+ABの有利な設定範囲は、排気ガスフィードバック率及び内燃機関10の排気量に応じて、以下の範囲から選択される。
0.4<A1(+AB)<0.8
0.25<A2(+AB)<0.50]
[0031] 図4は、排気ガスガイドセクション26において、異なる圧力状態Πに応じた、エグゾーストターボチャージャ12の様々な流量パラメータΘのグラフを示している。それぞれの排気ガスライン24a、24b及びそれぞれのバッフルエレメント42a、42bに左右される臨界圧力状態Π以降では、それぞれの臨界流量パラメータΘが生じ、これは、さらに圧力が上昇しても変化しなくなる。なぜなら、排気ガスガイドセクション26に割り当てられているスパイラルダクト30a又は30bにおいて音速が生じたからである。様々な流量パラメータΘは、排気ガスライン42a、42bの全負荷時に、吹き出し装置32の制御付き及び制御なしでそれぞれ検出される。例えば第2のスパイラルダクト30bが遮断され、第1のスパイラルダクト30aが開かれた場合、流量パラメータΘ42a又はΘ42a+AB24aが生じる。第1のスパイラルダクト30aが遮断され、第2のスパイラルダクト30bが開かれ、第2のバッフルエレメント42bが流面48を少なくとも広範囲に塞ぐ位置に動かされた場合、流量パラメータΘ42b又はΘ42b+AB24bが生じる。第1のスパイラルダクト30aが遮断され、第2のスパイラルダクト30bが開かれ、第2のバッフルエレメント42bが流面48を解放する位置に動かされた場合、流量パラメータΘ30b又はΘ30ba+AB24bが生じる。] 図4
[0032] 図5は、図1に示された内燃機関10のためのエンジン特性曲線の原理図を示し、その際、エンジントルクMdが縦座標に、エンジン回転数nが横座標にとられている。さらに、該当する領域の非対称勾配Aの変動性が分かるようになっている。領域A1では、第2のバッフルエレメント42bが、流面48を少なくとも広範囲に塞いでいる位置にある。領域A2では、第2のバッフルエレメント42bが、流面48を解放する位置に動かされている。内燃機関10の点火作動段階においても、吹き出し装置32による排気ガスの吹き出しは、排気ガス及び燃費を最適化するために重要であるため、該当する領域A1+AB、及び上方の回転数領域に限定されているA2+ABが生じる。吹き出し装置32の吹き出し断面の断面設計によって、非対称的な吹き出し流量パラメータを生じるダブルラインによる吹き出し方法以外に、第1及び第2の排気ガスライン24aと24bとの間で吹き出しを切り換える方法も実施可能である。] 図1 図5
权利要求:

請求項1
車両用内燃機関、特にガソリンエンジン及び/又はディーゼルエンジンであって、少なくともダブルラインで形成されている内燃機関(10)の排気ガスシステム(24)の中に、回転装置(14)として、該内燃機関(10)の吸気システム(16)に配置されているコンプレッサホイール(18)と該コンプレッサホイール(18)に共回転するように連結されているタービンホイール(22)を含むエグゾーストターボチャージャを備え、該エグゾーストターボチャージャ(12)のハウジング(28)の排気ガスガイドセクション(26)が、少なくとも、前記排気ガスシステム(24)の第1の排気ガスライン(24a)に連結されている第1のスパイラルダクト(30a)と、該排気ガスシステム(24)の第2の排気ガスライン(24b)に連結されている第2のスパイラルダクト(30b)を有し、該2つのスパイラルダクトには互いに無関係に排気ガスが流れ、前記排気ガスガイドセクション(26)の上流に吹き出し装置(32)が配置され、該吹き出し装置によって前記排気ガスガイドセクション(26)をブリッジすることができ、前記排気ガスガイドセクション(26)には、前記タービンホイール(22)の上流及び前記第1のスパイラルダクト(30a)の下流に、第1のバッフルエレメント(42a)が配置され、前記タービンホイール(22)の上流及び前記第2のスパイラルダクト(30b)の下流に、前記第2のバッフルエレメント(42b)が配置されており、前記第1及び第2のバッフルエレメント(42a、42b)が、第1の非対称勾配(A1)に従って構成可能であり、該非対称勾配が、第1の臨界流量パラメータ(Θ42a)及び第2の臨界流量パラメータ(Θ42b)の商として特定でき、0.4〜0.8の数値をとることを特徴とする内燃機関(10)。
請求項2
第1と第2のバッフルエレメント(42a、42b)が、第2の非対称勾配(A2)に従って構成可能であり、該非対称勾配が、前記第1の臨界流量パラメータ(Θ42a)及び第3の臨界流量パラメータ(Θ30b)の商として特定でき、0.25〜0.5の数値をとることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関(10)。
請求項3
第1のバッフルエレメント(42a)及び/又は第2のバッフルエレメント(42b)が、流面調整(48)のため、並進運動及び/又は回転運動できるように排気ガスガイドセクション(26)に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の内燃機関(10)。
請求項4
第1のバッフルエレメント(42a)及び/又は第2のバッフルエレメント(42b)が、内燃機関(10)のエンジン制御装置(44)に連結されており、制御信号(S)に応じて構成可能であり、特に作動可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項5
第1の排気ガスライン(24a)と第2の排気ガスライン(24b)との間で排気ガスの吹き出しを切り換える吹き出し装置(32)が取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項6
吹き出し装置(32)が、制御信号(S)を受信するために内燃機関(10)のエンジン制御装置(44)に連結され、該制御信号(S)に応じて切り換えられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項7
排気ガスシステム(24)において、排気ガス後処理システム(34)、特にトラップオキシダイザ及び/又は触媒及び/又はSCR装置が、吹き出し装置(32)の下流に配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項8
排気ガスフィードバックシステム(40)が、吹き出し装置(32)の上流に配置され、該排気ガスフィードバックシステムを用いて、排気ガスシステム(24)から吸気システム(16)に排気ガスを送ることができることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項9
排気ガスフィードバックシステム(40)が、第1及び/又は第2の排気ガスライン(24a、24b)に連結されていることを特徴とする、請求項8に記載の内燃機関(10)。
請求項10
吸気システム(16)において、コンプレッサホイール(18)の下流にインタークーラ(38)が配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項11
第1のスパイラルダクト(30a)及び第2のスパイラルダクト(30b)が、非対称的に形成されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項12
第2のスパイラルダクト(30b)が、内燃機関(10)の定格点に合わせて設計されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の内燃機関(10)。
請求項13
車両用内燃機関(10)、特にガソリンエンジン及び/又はディーゼルエンジンの制御方法であって、該車両用内燃機関(10)は、少なくともダブルラインで形成されている内燃機関(10)の排気ガスシステム(24)の中に、回転装置(14)として、該内燃機関(10)の吸気システム(16)に配置されているコンプレッサホイール(18)と該コンプレッサホイール(18)に共回転するように連結されているタービンホイール(22)を含むエグゾーストターボチャージャを備え、該エグゾーストターボチャージャ(12)のハウジング(28)の排気ガスガイドセクション(26)が、少なくとも、前記排気ガスシステム(24)の第1の排気ガスライン(24a)に連結されている第1のスパイラルダクト(30a)と、該排気ガスシステム(24)の第2の排気ガスライン(24b)に連結されている第2のスパイラルダクト(30b)を有し、該2つのスパイラルダクトには互いに無関係に排気ガスが流れ、前記排気ガスガイドセクション(26)をブリッジすることができる、前記排気ガスガイドセクション(26)の上流に配置されている吹き出し装置(32)と、前記排気ガスガイドセクション(26)において、前記タービンホイール(22)の上流及び前記第1のスパイラルダクト(30a)の下流に配置されている第1のバッフルエレメント(42a)と、前記排気ガスガイドセクション(26)において、前記タービンホイール(22)の上流及び前記第2のスパイラルダクト(30b)の下流に配置されている第2のバッフルエレメント(42b)と、を備え、前記第1及び第2のバッフルエレメント(42a、42b)は、第1の非対称勾配(A1)に従って構成され、該第1の非対称勾配(A1)が、第1の臨界流量パラメータ(Θ42a)及び第2の臨界流量パラメータ(Θ42b)の商として特定され、0.4〜0.8の値をとる方法。
請求項14
第1及び第2のバッフルエレメント(42a、42b)が、第2の非対称勾配(A2)に従って構成され、該非対称勾配が、第1の臨界流量パラメータ(Θ42a)及び第3の臨界流量パラメータ(Θ30b)の商として特定され、0.25〜0.5の数値をとることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
請求項15
第2のバッフルエレメント(42b)が、内燃機関(10)の作動状態に応じて、第2のスパイラルダクト(30b)の流面(48)を少なくとも広範囲に解放する位置と、該第2のスパイラルダクト(30b)の流面(48)を少なくとも広範囲に塞ぐ位置との間で動かされることを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
請求項16
第2のバッフルエレメント(42b)が、内燃機関(10)の下方の回転数領域及び/又は中間部の回転数領域で、該内燃機関(10)の部分負荷及び/又は全負荷の要求時及び/又はエンジン制動段階において、第2のスパイラルダクト(30b)の流面(48)を少なくとも広範囲に塞ぐ位置に動かされることを特徴とする、請求項13〜15のいずれか一項に記載の方法。
請求項17
第2のバッフルエレメント(42b)が、上方の回転数領域(n)において、第2のスパイラルダクト(30b)の流面(48)を少なくとも広範囲に解放する位置に動かされることを特徴とする、請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法。
請求項18
内燃機関(10)の作動状態に応じ、吹き出し装置(32)を用いて、第1の排気ガスライン(24a)及び/又は第2の排気ガスライン(24b)から排気ガスの少なくとも一部を吹き出す及び/又は該第1と第2の排気ガスライン(24a、24b)との間で吹き出しを切り換えることを特徴とする、請求項13〜17のいずれか一項に記載の方法。
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